ご挨拶
このたび、第34回日本組織適合性学会大会を2026年10月1日(木)から3日(土)まで、三重県伊勢市の「シンフォニアテクノロジー響ホール伊勢(伊勢市観光文化会館)」にて開催させていただくことになりました。大会長を務めます三重大学大学院医学系研究科腎泌尿器外科学の西川晃平でございます。謹んでご挨拶申し上げます。
本大会のテーマは
「和魂洋才~世界に学び世界に示すMHC研究の未来」
といたしました。
この言葉には、日本の伝統に根ざした独自の視点(和魂)を大切にしながら、世界の先進的な知見や技術(洋才)を積極的に取り入れ、新たな学術的価値を創出していきたいという思いを込めております。来年5月に静岡で徳永勝士先生と椎名隆先生のCo-Chairのもとで開催される第19回国際組織適合性ワークショップ(IHIWS)は、その象徴ともいえる国際共同研究の舞台です。ここで得られる免疫遺伝学や移植関連の最新成果を真摯に学び、日本ならではの知見を世界に発信することが、未来のMHC研究を切り拓く道標になると考えております。
そこで本大会では、IHIWSの成果をレビューするシンポジウムを設けるとともに、HLA-DQ抗体免疫原性研究の国際的リーダーであるAnat R. Tambur先生を特別講演者としてお迎えし、最新の動向を直接ご紹介いただく予定です。
また、第33回大会(成瀬妙子先生大会長)では、日本で開催された第11回HLA国際ワークショップの功績がテーマとして取り上げられます。本大会は、その流れを引き継ぎつつ、世界で得られる最先端の知見を学ぶと同時に、日本から独自の研究成果を世界に発信していく契機としたいと考えております。
伊勢は、日本の精神文化の象徴である伊勢神宮を擁し、伝統と革新が息づく地であります。学術的な交流に加え、ぜひ伊勢の豊かな自然や文化にも触れていただき、研究とともに心に残るひとときをお過ごしいただければ幸いです。
皆様のご参加を心からお待ち申し上げます。
第34回日本組織適合性学会大会
大会長 西川 晃平
(三重大学大学院医学系研究科 腎泌尿器外科学)